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「いきなりエイズ」が50代で急増している理由は?

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福岡を中心に、九州でエイズ患者やエイズウィルス(HIV)感染者が増えています。東京や大阪など都市部を含め全国的には減少か横ばい傾向にあるだけに、九州の増加が目立ちます。

専門家は、感染者の多いアジアとの往来が増えてウィルスを持ち込まれるケースや、予防啓発活動の不十分さが一因とみており、「危機的状況で、より効果的な予防啓発が必要だ」と警鐘を鳴らしています。

国のエイズ発生動向調査によると、2016年の福岡県のHIV感染者、エイズ患者の新規報告者数は、いずれも46人で計92人と過去最多です。2015年と比べて61%も増えており、特に40代や50歳以上が増加の傾向にあるのが特徴です。

また、「いきなりエイズ」になる方が、50代で急増している背景を探っていきたいと思います。

「いきなりエイズ」とは

「いきなりエイズ」とはその名の通り、エイズが発症した際に初めて、その患者がHIV(ヒト免疫不全ウィルス)の感染に気付く状態をさします。

2006年の調査ではHIV感染に初めて気づいた人のうち29.9%が、すでにエイズを発症していました。HIVの潜伏期間中に感染に気付かないと、他の人を感染させてしまう可能性があります。早く感染に気付けば、発症を遅らせることもできます。

エイズ発症まで

HIVに感染すると、多くの場合、感染から1~2週間の時期に風邪に似た症状(発熱や倦怠感)が表れ、そこから5年から10年の間は、症状のないまま時間だけが過ぎていきます。

そのため、HIV検査を行わないままでいると、発症して初めて感染に気付くことになるのです。

「いきなりエイズ」率が高い理由

知らずにパートナーなどへ感染

HIVの潜伏期間に、その人のパートナーなどに感染を広げてしまうケースがあります。

検査率の低さ

2015年では、約13万人の方が年間で検査を受けています。人口を1億2000万で計算しても、わずか0.001%しかありません。

HIVの感染検査は、全国の保健所が無料かつ匿名で実施しています。

検査結果はだいたい1~2週間で教えてくれます。この検査で陰性となれば、少なくとも検査時点までの感染はないと確定されます。

「いきなりエイズ」が50代で急増する理由は

中高年にフォーカスをしてみると、40歳未満の「いきなりエイズ」率は19%と平均を下回りましたが、40歳以上の「いきなりエイズ」率は一気に43%に上昇し、50歳以上では50.6%と実に2人に1人はHIV感染に発覚した時点で、すでにエイズを発症していたということになります。

日本人の初HIV感染例は1985年、米国在中でMSMの日本人男性がエイズ患者と認定されたのに続いて、日本国内の血友病患者3例のエイズ発症とMSM2例がエイズ症例と認定されました。

続いて、1986年11月に長野県松本市の外国籍の女性が、1987年1月、兵庫県神戸市の日本人女性でエイズ発症例が報告されています。

今の中高年層はバブル絶頂期で、海外へ遊びに行ったり、夜の繁華街で飲み歩いたり、経済的にも豊かな時期を過ごしており、感染してもおかしくない様な行動をしている可能性がありつつも、検査をして陽性だったらという恐怖、社会的な地位の崩壊などへの懸念などもあり、HIV検査を避けて通ってきたという背景が関係しているのではないかと思います。

また、中高年層がHIV検査をためらうのは、HIV/エイズ=悲惨な死というイメージがあるからかもしれません。

1980年代は、確かにHIV/エイズは発症後1~2年で命を落とす不治の病でした。

しかし21世紀にはいり新薬が次々と開発され、HIV/エイズ患者の寿命は一気に伸びました。

2013年には複数の有効成分を1錠にまとめた1日1回1錠の「STR」が登場し、飲みやすくなったことで、さらなる延命が期待できるようになっています。

まさしく、治療すれば予防できる、すべてのHIV感染者が治療を受ければ、理論上、エイズは撲滅されるというレベルまで医療は進化しました。

HIV感染を未発症の陽性段階で知るのか、「いきなりエイズ」発症で知るのかの差は、雲泥の差に値します。エイズ発症後では、治療は限られてくるのです。

一方でHIV陽性段階で治療を始めることができれば、普通の生活を送り、平均寿命近辺まで人生を生き抜くことも可能であります。

まとめ

人は、「あーもしかして感染しているかもしれない」という、思い当たる節がある人ほど、なかなか検査を受けてない状況にあるようです。

HIV・エイズに対する正しい知識を習得し、早めの検査で現実を把握することが、まず初めの第一歩になります。

自分のため、家族のため、愛する人のためにも、検査を受けることをおススメします。

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